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二眼レフTLR(Twin Lenns Reflex Camera)の高級機カメラで成功したF&H社は、時代と共に6x6一眼レフの開発を余儀なくされることになりました。特に6x6フォーマットのライバルであるハッセルブラッドとは一線を画したカメラでなければなりませんでした。そしてハッセルブラッドを研究し、その欠点を克服した画期的な一眼レフSLR(Single Lenns Reflex Camera)ローライフレックスSL66が、1966年に発売されました。SL66(Original Model) 1966年発売されたオリジナルモデル。これ以後細部の改良はされますが基本的機構はまったく変らずに最終モデルSL66SE終了まで継続されます。 ローライTLRの操作系をそのままSLRにしたSL66は、ハッセルやブロニカで慣れた人はさすがに面食らいます。右手にフォーカスノブ、左手クランクは手前に半回転でフイルム送り、前方へ半回転でシャッターチャージさせるスタイル。レンズ前板の蛇腹でアオリが可能、フィルムマガジンは交換式でシートフィルムやポラなど各種用意されています。またTLR同様オートマット装填を装備しているのは驚かされます。ハッセルと同じ構成のツァイス製レンズのラインナップも30mmから1000mmまでを誇り、レンズを逆向きに付ければ近接撮影も可能で、各種アダプターも用意されていました。

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SL66E     SL66をベースに、連動露出計が付きました。これと同時にレンズにはEリングと呼ばれる開放露出計連動爪が絞りリング後端外側に附加されました。またレンズはツァイスにライセンスを受けたローライ製となり、コーティングもローライとツアイス共同開発のHFTとなりました。 SL66を使っていて問題になるのはその操作性とその重さでしょう。それも慣れの問題ですが。手持ちの撮影では、右手でボディを持ち左手でフォーカシングをして、左手でボディを持ち替えてシャッターを押す。そして右手でクランクを巻くという複雑な操作をしなければなりません。また、いろいろな操作をする前にはシャッターチャージをしてからするほうがいいかもしれません、特にフイルムバックの脱着はそうらしいです。できればフィルムバックの脱着はしないほうがお奨めです。 SL66の最も多い故障原因は、あまりにも多い部品点数のため微少なネジが弛みやすく一個弛むと他の歯車の作動を妨げ不動になる場合が多いとのことです。 調子のいいものを選べば、故障はそんなにするものではありませんし、修理もできますので安心して使えるカメラですし、写りはかなりのものですので一度挑戦されてはいかがですか?